千葉匠|デザインジャーナリスト デザインの視点でクルマを斬るジャーナリスト。1954年生まれ。千葉大学工業意匠学科卒業。商用車のデザイナー、カーデザイン専門誌の編集次長を経て88年末よりフリー。「千葉匠」はペンネームで、本名は有元正存(ありもと・まさつぐ)。日本自動車ジャーナリスト協会=AJAJ会員。日本ファッション協会主催のオートカラーアウォードでは11年前から審査委員長を務めている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
「いまいちキャラクターがわかりにくい」と、そんな声を耳にするマツダMX-30。それってつまり、デザインの「見所」がわかりにくいのでは? これまで皆さんが慣れ親しんできた魂動デザインとは、あえて違うことをやったのがMX-30だ。
ボルボカーズは6月30日、『Tech Moment』と呼ぶ技術説明会をオンライン開催。衝突回避、自動運転、バッテリー、コネクティビティなどの技術展望を紹介した後、それらをフル装備したコンセプトSUVとして『コンセプト・リチャージ』をサプライズ発表した。
ルノーグループは6月25日、傘下のダチアのデザインディレクターにマイルズ・ニュルンベルガーが9月1日付けで就任すると発表した。
『その1』ではブラックベルトと呼ばれるフロントフェイスのアイデンティティに焦点を当てて、三菱ふそうのデザインを率いるべノア・タレックに話を聞いた。今回はそこからもう少し未来に、話題を広げたい。
“ふそうブラックベルト”をご存知だろうか? 三菱ふそうトラック・バス(以下、三菱ふそう)のアイデンティティを表現する黒い帯状のグリル。トラックだけでなくバスにも共通のデザイン・アイデンティティを打ち出したのは、世界的に見ても異例だ。
ボルボは5月11日、エクステリアデザインの新しいディレクターにT.ジョン・メイヤーが就任したことを発表した。これまで同職にあったマクシミリアン・ミッソーニは、兼任していたポールスターのデザインディレクターに専念する。
1999年秋から日産デザインを率い、2017年3月末に退職した中村史郎。その後の活動が、ようやく明らかになった。悠々自適どころか、日米中を股にかけて新たなデザインビジネスを展開しているというのだ。
ジャガー・ランドローバー(JLR)の新グローバル戦略「REIMAGINE」。2月15日にティエリー・ボローレCEOが発表した内容のなかで、製品視点で注目したいのは次の4点だ。
銀座四丁目交差点に面した「日産クロッシング」に、『GT-R50 by Italdesign』が3月末までの予定で展示されている。『GT-R NISMO』がベースとはいえ改造車ではなく、イタルデザインが生産するニューモデル。50台限定という超少量生産モデルだ。
ホンダの新型『N-ONE』。インテリアがほぼ全面刷新なのに対して、エクステリアはフロントとリヤを変えただけのマイナーチェンジだ。なぜ変えなかったのか? いやいや、これは当然の帰結。なぜ私がそう考えるのかをお伝えするために、まずは昔話から始めたい。
『ホンダe』のデザインが「ホンダらしい」としたら、それ以外の(日本ではホンダeとN-ONE以外の)ホンダ車は「らしくない」ということになってしまう。ホンダeはホンダ・ブランドにとって諸刃の刃なのだ。
『フィット』と『ヤリス』はインテリアデザインも対照的だ。どちらも水平基調のインパネで左右方向の広がり感を表現し、メーターがデジタルディスプレイという点も共通するが、似ているのはそこまで。では、どこがどう違うのか?
新型トヨタ『ヤリス』のプロジェクトチーフデザイナー=PCD、中嶋孝之氏は2014年秋にその職を任命された。「最初にひらめいたのは、かつてヨーロッパで見た初代ヤリスだった」と彼は当時を振り返る。
相前後して同じBセグメントに登場した新型トヨタ『ヤリス』と新型ホンダ『フィット』だが、そのデザインはあまりにも対照的だ。アグレッシブなヤリスに対して、フィットはシンプルで穏やか。この違いは、どこから来たのか?
1990年から通ってきたジュネーブショー。見慣れた景色ではあるのだが、こんなに人がいない静かなパレクスポはもちろん初めてだ。昨年まではその存在を意識もしなかった大きな搬入/搬出口から場内を覗くと、各社のブースはかなり解体が進んでいる。