千葉匠|デザインジャーナリスト デザインの視点でクルマを斬るジャーナリスト。1954年生まれ。千葉大学工業意匠学科卒業。商用車のデザイナー、カーデザイン専門誌の編集次長を経て88年末よりフリー。「千葉匠」はペンネームで、本名は有元正存(ありもと・まさつぐ)。日本自動車ジャーナリスト協会=AJAJ会員。日本ファッション協会主催のオートカラーアウォードでは11年前から審査委員長を務めている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
『プリウス』と『プリウスα』を瞬時に見分けるのは難しい。並んでいれば一目瞭然で「すべてが違う」のだが、別々に見ると「どっちかな?」。
その車種の中核となるグレードやボディタイプのことを、ホンダ用語で“This is”と呼ぶ。筆者がそれを初めて聞いたのは、28年前の3代目『シビック』のとき。3ドア、セダン、シャトル、『CR-X』という4ボディ展開のなかで、「This isは3ドア」とのことだった。
植物模様の美しい(?)カモフラージュにちょっと邪魔されつつも、それがシンプル&スッキリ系のスタイリングであることはわかる。JC08モードで30km/リットルという低燃費が売りのダイハツ『イース』は、デザインも無駄を排した合理主義を貫いたようだ。
大変身の『エクスプローラー』である。従来のボディ・オン・フレーム(セパレート・シャシー)に換えて、『トーラス』の横置きFFプラットフォームをベースとするモノコックボディを採用。それに伴って、デザインもぐっとモダンに進化した。
米国マサチューセッツ州を本拠とするスクデリ・グループが「人とくるまのテクノロジー展」に初参加し、開発中のスクデリ・エンジンの概要を披露した。
シムドライブの先行開発事業第1号EV『SIM-LEI』は、デザインもきわめて個性的だ。とくに後ろ姿は「特異」と言葉が似合うほど。キャビンをリヤに向けて大胆に絞り込んだことで、他の何にも似ていない強烈な個性が生まれた。
軽井沢のワインディングで、前を走っていたポルシェ『911』が道を譲ってくれた。ルームミラーに映る『CLS』の顔付きがそうさせたのだろうか?
顔料メーカーのメルク株式会社の親会社でドイツのダルムシュタットを本拠とする総合化学品メーカーのMerck KGaAは10日、メルクの小名浜工場が8日にXirallic(シラリック)の生産を再開したと発表した。
イタリアのトリノにあるGMの研究所で14日、新しい1リットルターボディーゼルエンジンが発表された。これは同研究所がインドGMと共同開発したもので、6月からインドで生産し、現地の小型車シボレー『ビート』(欧米名は『スパーク』)に搭載する。
ルノーでインテリアデザインを統括していたファビオ・フィリピーニが、4月1日付けでピニンファリーナのデザインディレクターに就任した。前任のローウィー・ヴェルメルシュが昨年、個人的な事情で退社したのにともなう人事だ。
Aピラーが切り立っており、かつ根元はかなり前進している。運転席から見る前方視界は、景色を四角い額縁で切り取ったような感覚だ。ふと左横に視線を向ければ、横長いフロントドア・ウインドウ越しに景色がサーッと流れて行く。
乗り込んでシートに腰を下ろすだけで、このクルマのキャラクターが伝わってくる。国産の大型ミニバンのようにヨイショとシートに登る感じはなく、腰を水平移動するような感覚。着座姿勢もあまりアップライトではなく、乗用車的にゆったり座れる。
全長が4.6mを超えるスポーツセダンの『S60』に1.6リットルエンジンとは……。世の中、変わったものだ。しかもこの直噴ターボは充分以上に速い。
コンソールのドライブモードスイッチで「SPORT」を選ぶと、メーターパネル上部の照明色が青から赤に変わると共に、左側のパワーメーターがタコメーターに切り替わる。針はそのままで目盛りだけ変わるという巧い仕組みだ。
大震災による思わぬ余波が見えてきた。ドイツを本拠とするメルクは、自動車分野では塗料用の顔料を塗料メーカーに供給するグローバルな化学品メーカー。その日本支社の小名浜工場(福島県いわき市)が地震で被災し、操業停止に追い込まれた。