「どうなる!?ライドシェア~解禁か?」シェア乗り徹底解説…NearMe 高原幸一郎CEO[インタビュー]

「どうなる!?ライドシェア~解禁か?」シェア乗り徹底解説…NearMe 高原幸一郎CEO[インタビュー]
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来たる1月31日、オンラインセミナー「どうなる!?ライドシェア~解禁か?シェア乗り徹底解説~」が開催される。セミナーに登壇するのは、株式会社NearMe のCEOである高原幸一郎氏(*)。

* 高ははしごだか。

今回のセミナーは以下のテーマで進められる。

1. NearMeが考える「ライドシェア」とは
2. 輸送量を増やす「質」の視点
3. 未来における「シェア乗り」の意義とこれからの展望
4. 対談・質疑応答

講演の後には、本セミナーのモデレーターであるスズキマンジ事務所 代表の鈴木万治氏を交えて、参加者からの質疑応答やディスカッションの時間が用意されている。

セミナーに先立ち、見どころを聞いた。

■タクシーとバスの間の新しい移動手段

NearMe(ニアミー)は、2021年11月に解禁されたタクシーの相乗りサービス制度を活用した「エアポートシャトル」などのサービスを展開するスタートアップだ。

同じ方向に移動したいというユーザーをグルーピングして、提携するタクシー会社に“相乗り”として運行を依頼するもので、現在は空港への行き帰りをサポートするシェア乗りでの「エアポートシャトル」を中心にサービスを展開している。

「ニアミーは、お客様の移動ニーズをマッチングして、お客様とタクシー会社をつなぐサービスです。シェア乗りなのでタクシーよりお得ですし、ドアツードアで移動できるサービスでありながら、バスよりも圧倒的に柔軟であるという特徴があります。」

「例えば空港に行く際に、タクシーで行くよりもおよそ半額から3分の1くらいの料金で、ドアツードアで行くことができます。例えば羽田空港に行く場合であれば、大田区からですと2000円弱ぐらいで羽田空港まで行くことができます。」

「大きな荷物を抱えて歩く負担もなく、小さいお子さんがいらっしゃる場合でもストレスなく空港に行けるというメリットがあります。」

「一方でタクシー会社にとっても、事前予約によって効率よく運行ができるようになるというメリットがあります。空港までお客様を載せていくと、帰り道は空車で戻ってくることが多いと思いますが、事前予約によって帰り道もお客様を乗せることができるということです。タクシー会社としては、数日後の長距離の予約が入っていて売上のメドが立つというのもメリットだと思います。」

「現在のところ延べ60万人にご利用いただいておりまして、全国15の空港でサービスを提供しています。今後はさらにお客様を増やしていきたいと考えています。」

■移動困難には量と質の問題がある

現在は「エアポートシャトル」を中心にサービスを展開している同社だが、長期的には現在社会の移動に関する課題を解決したいという構想がある。

「例えば京都では、オーバーツーリズムに代表される課題があります。旅行者がなかなか観光地に移動できない、という課題は、旅行者だけではなく、現地にお住まいの方やいろんな方の移動が制約されていることを意味しています。」

「その状況が深刻になっている理由には大きく2つありまして、1つがドライバー不足のなか、急にインバウンドを含めた旅行需要が増加したことによって需給のバランスが崩れているという点です。もうひとつが、そもそもタクシーの使い方がもったいないという話です。空車で走っている時間も多いですし、乗っていても一人だけです。」

「ドライバー不足に対してはドライバーの量を増やすというアプローチがありますが、それだけではなく空車を減らすというアプローチも必要であり、この両方で(輸送能力を)増やしていかなければならないと考えています。」

■量を増やせば解決、ではない

タクシーのドライバー不足に端を発したライドシェア解禁の議論は、確かに“量”を増やすことにはなるが、それだけでは解決しないと高原氏は指摘する。

移動のニーズはいつも一定ではなく、特定の時期や時間帯に集中する傾向があるため、需要のピークに合わせてドライバーの量を増やしてしまうと、需要が少ない時間帯ではドライバーが余ることになるからだ。


《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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