ヤマハ発動機、二輪・マリン堅調で売上・利益とも過去最高…2023年1-6月期決算

ヤマハ XSR700(参考画像)
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ヤマハ発動機は8月8日、2023年1~6月期(第2四半期累計)の連結決算を発表。売上高・各利益とも過去最高となった。

売上高は前年同期比14.7%増の1兆2264億円。コア事業である二輪車とマリン事業において、堅調な需要により販売台数が増加した。営業利益は同34.9%増の1428億円と大幅な増益。経常利益は同25.4%増の1448億円、純利益は同26.9%増の1053億円となった。なお、第2四半期連結累計期間に純利益が1000億円を超えたのは初となる。

セグメント別の業績を見ると、ランドモビリティは売上高が同15.4%増の7950億円、営業利益は同88.9%増の694億円となった。二輪車事業では欧米で需要が引き続き堅調に推移。新興国では経済回復が進み、アジアを中心に多くの国で需要が増加した。このような環境の中、売上高はインドネシア・ブラジル・フィリピンなどで販売台数が増加したことで増収。営業利益は販売台数増加に加え、価格転嫁の効果拡大や円安によるプラス効果により増益となった。

RV(四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル、スノーモビル)では、アウトドアレジャーブームにより急増した需要の落ち着きに伴い、出荷が減少。一方、前年に新型コロナウイルス感染症拡大で悪化した米国工場の生産効率改善に加え、円安によるプラス効果もあり、増収・増益となった。

SPV事業(電動アシスト自転車、e-Kit、電動車いす)では、市場で在庫調整が継続しており、生産調整を実施。一方、上海ロックダウンの影響を大きく受けた前年と比較するとe-Kit(電動アシスト自転車用システムキット)の販売台数が増加し、増収・増益となった。

マリンは売上高が同17.1%増の2998億円、営業利益が同38.0%増の684億円となった。欧米の中小型船外機の需要に落ち着きが見られたが、大型船外機の需要は引き続き堅調に推移。東南アジアや中国では、漁業・観光市場の回復により好調な需要が継続した。このような環境の中、北米で大型船外機の販売が増加した一方、欧州での販売が減少した影響で、船外機全体の販売台数が減少。ウォータービークルでは、強い需要が継続したことに加え、米国工場の生産効率が改善し、販売台数が増加した。円安によるプラス効果もあり、マリン事業全体で増収・増益となった。

通期業績見通しについては、原材料価格高騰の緩和や為替の円安傾向を踏まえ上方修正。売上高2兆5000億円(前回予想比+500億円)、営業利益2500億円(同+200億円)、経常利益2500億円(同+200億円)、純利益1800億円(同+200億円)とした。


《纐纈敏也@DAYS》

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