大型施設内の個人移動を支援、WHILLが「モビリティサービス」を本格展開

6月13日のプレゼンテーション。人物は向かって左からジャーナリストでゲストの桃田健史、WHILLの杉江理代表取締役社⻑CEO、ファイターズスポーツ&エンターテイメント、事業統轄本部企画統括部ファシリティ&ディベロップメント部の齋藤裕太副部長
  • 6月13日のプレゼンテーション。人物は向かって左からジャーナリストでゲストの桃田健史、WHILLの杉江理代表取締役社⻑CEO、ファイターズスポーツ&エンターテイメント、事業統轄本部企画統括部ファシリティ&ディベロップメント部の齋藤裕太副部長
  • WHILLモビリティサービス:北海道ボールパークFビレッジに導入
  • WHILLモビリティサービス:オペレーションポータルの管理画面(イメージ)
  • WHILLモビリティサービス:オペレーションポータルの管理画面
  • 写真左からWHILLモデルS、モデルC2、モデルF)
  • WHILLモデルS
  • WHILLモデルC2
  • WHILLモデルF

WHILL社は6月13日、大型施設向け事業として、施設内の個人移動用に、近距離モビリティ(電動車いす、電動カート)を導入する「WHILLモビリティサービス」を本格展開すると発表した。

WHILLモビリティサービスは、技術とデザイン性とを兼ね備える近距離モビリティと、モビリティ管理システムを組み合わせたもの。主な対象法人は、公園・庭園などの屋外施設、ショピングモールやアウトレットモールなどの商業施設、遊園地、動物園、スタジアム、博物館などのレジャー施設。

◆コロナ禍から回復したい

WHILLの杉江理代表取締役社⻑CEOは発表会で「コロナ禍以後、行楽地の活性化の兆しがあるが、法人施設には『シニア世代の客足の戻りが鈍い』、『もっと幅広い世代に来場してもらいたい』、『施設の滞在時間を伸ばしたい』といった課題がある。これらの解決に寄与すべく、近距離モビリティのスタンダードモデル(『モデルC2』、『モデルF』、『モデルS』)を導入するWHILLモビリティサービスを本格的に展開する」と説明。

WHILL近距離モビリティの自動運転モデルを利用した施設内移動サービスは既に、羽田空港(東京都)、関西国際空港(大阪府)、成田国際空港(千葉県)、ウィニペグ空港(カナダ)で導入され、国内の病院でも採用が広がっている。自動運転モデルに対して、今回始まるサービスは、免許不要で利用者自身が操作するスタンダードモデルとなる。

◆北海道ボールパークFビレッジでも採用

また、スタンダードモデルの法人向けレンタルサービスの実績もある。アミューズメントパークや観光エリアなど、距離にして中核施設から2~3km圏内の周遊・散策の移動手段として、WHILLの近距離モビリティが活用されている。導入実績があるのは志摩スペイン村(三重県)、ハウステンボス(長崎県)、日本科学未来館(東京都)、ふかや花園プレミアム・アウトレット(埼玉県)、流山おおたかの森S・C(千葉県)など。自治体では滋賀県大津市、長浜市、守山市、彦根市、新潟県新潟市、東京都町田市などが導入している。

コロナ禍以後の行楽地の課題は、それらの実績から明らかになった。近距離モビリティの導入で状況が改善した例もあるという。本格展開にあたっては、利⽤履歴・範囲まで管理できる管理システムが追加された。


《纐纈敏也@DAYS》

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