引退した東京メトロ『03系』ふたたび! 能登半島地震復興支援チャリティ撮影会ツアー

03系チャリティ撮影会ツアー
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  • ヘッドマークは北陸鉄道入線時をイメージ
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かつて東京の銀座、日比谷、霞ヶ関など経由して北千住と中目黒を結ぶ東京メトロ(東京地下鉄)日比谷線を走っていた03系電車。2020年に引退したが、5月18日、東京都江東区の新木場車両基地に姿を現し、撮影会が開催された。

この撮影会は、東京メトロが、石川県に路線を持つ北陸鉄道および北鉄金沢バス、ならびに、首都圏で定期観光バスを運営するはとバスと共同で開催した「03系チャリティ撮影会ツアー」だ。本ツアーは、売上金の一部を石川県の「令和6年(2024年)能登半島地震に係る災害義援金」に寄付するチャリティイベントであり、03系が日比谷線を引退後、北陸鉄道に移籍した縁だ。

ツアー参加者は新木場駅で集合・解散、駅と新木場車両基地との間をはとバスで移動、基地で03系(3両編成)を撮影した。保管車両には当日限定のオリジナルヘッドマークが掲示され、方向幕も転換された。さらに別途用意された放送装置やドア開閉スイッチ操作なども体験できた。そして能登半島地震の復興を願い、北陸への応援メッセージを寄せ書きした。

当初は北陸鉄道訪問ツアーも企画されていたが、諸般の事情で中止、新木場車両基地での日帰り撮影会ツアーのみとなった。撮影会には都合5グループ、157人(予約ベース)が参加した。

東京メトロ03系は1988~2020年の間、最大で336両が日比谷線や直通運転先の東急線や東武線で運用された。車体長18m、片側3扉というフォーマットは地方民鉄での使い勝手が良く、北陸鉄道(形式名03系で変わらず)のほか、熊本電気鉄道(03形に改称)、長野電鉄(3000系に改称)、上毛電気鉄道(800形に改称)に譲渡されている。

首都圏の通勤電車は20m・4扉車が標準的な車体となり、特にホームドアを設置するために東武鉄道でのドア位置の統一が求められたことから(東急直通は終了)、03系は移籍の“余力”を残しながら東京メトロ戦からの引退となった。後継には13000系が入線している。いっぽう中小の地方民鉄にとっては03系の導入により、新型・新造より低コストで車両の更新ができるという利点がある。北陸鉄道には03系2両編成5本が譲渡された。

《高木啓》

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