今年も長期天気予報によると猛暑になるという。クルマはそんな暑い中でも走ってくれるが、できることならダメージを少しでも減らしたい。まだドライバーや同乗者ももっと快適に暮らせるチューンを施しておきたい。
梅雨が開け、日本列島には本格的な暑さが訪れている。長期天気予報は今年も猛暑が続いていくという。もはや猛暑になるというか気候が熱帯に変わったのではないかと思うほど暑い。そんな暑い中はクルマもなかなかに厳しい状況になっている。ならば、できるだけの対策を施してクルマが傷むのを防ぎたい。
◆ダメージを防ぐ夏場対策1:エアコンリフレッシュ
暑くてはとにかく困る。エアコンがしっかり効いてくれないと快適に過ごせない。まずはエアコンフィルターの交換から。ここが詰まっていると風量が落ちて冷えてくれない。
そもそもエアコンガスの量も確認しておきたい。規定の範囲にないとコンプレッサーがきちんと作動してくれない。微妙にガスが少なくても冷えないし、多すぎるとコンプレッサーが異常を感知して動いてくれないので、これもまた冷えてくれない。
さらにコンデンサーがしっかりと放熱してくれるのも大切。古いクルマでコンデンサーが詰まっているようであれば洗浄したりしておく。
またファンも重要。シルビアやAE86などカップリングファン方式だと作動させるためのグリスが劣化して、きちんとファンが回らずコンデンサーが冷えないことでエアコンが効かないこともある。そのあたりも確認してもらいたい。
◆ダメージを防ぐ夏場対策2:エンジンオイル交換
夏場はエンジンオイルの温度も高くなる。暑いからこそ、アイドリングで車内で待機したりすることもあるだろう。そんな時に気になるのがエンジンのダメージ。
アイドリングは実は結構リスクがある。エンジンの回転数が低いので油圧が低く、長時間アイドリングすると油圧が低いことで潤滑不足になり、エンジン内部がダメージを受けることがある。
必ずトラブル起きるわけではないし、自動車メーカー側でももちろんそこまで考えて設計されているが、夏場の暑さで油温も上がり、シャバシャバになったオイルが低い油圧で長時間回っているとダメージの原因になる可能性はある。
環境問題などもありできるだけアイドリングは避けたいところだが、やむを得なくアイドリングで待機することなどを考えたら夏前にオイル交換をしておきたい。
少し夏場だけは粘度をアップさせる対策もある。しかし、粘度が高すぎると今度は走行中にヘッドに送られたオイルがなかなかオイルパンまで落ちてこず、オイルポンプがオイルを吸えずに潤滑不足を起こすこともあるので無闇な粘度アップは危険。
自動車メーカーの指定オイル粘度の幅があることがあるので、その中で硬めにするか、プロショップで相談して粘度を選びたいところ。
◆ダメージを防ぐ夏場対策3:クーラント
エンジンを冷やす冷却水であるクーラント。冷却性能自体は劣化していくものではないが、新車から10年も無交換だとスラッジがラジエーター内部などに溜まりがち。それが冷却性能を落としてしまうのである程度経過しているクルマなら、冷却水交換と水路の洗浄をしたいところ。
そもそも洗浄が必要なくらい車歴があるならウォーターポンプやホースなども交換したい。ウォーターポンプは内部の羽がだんだん減って薄くなっていくことで効率が落ちるし、ホースは漏れたり裂けたりもするので交換しておくことでトラブルを防ぐことができる。
このときにスポーツクーラントにすることで冷却効率をアップさせるのも手。スポーツクーラントは温まりやすく冷えやすい特性を持つので、すばやくエンジンを冷やすことができる。
◆ダメージを防ぐ夏場対策4:ガラスにフィルムを貼る
ドライバーが快適に過ごすのにオススメはガラスにフィルムを貼ること。リアのガラスやリアドアのガラスであればスモークフィルムでもいいが、色なしでもいいので遮熱フィルムを貼るだけで格段に冷房が効くようになる。
フロントガラスと運転席、助手席のガラスもフィルムを貼った後の透過率を規定値を超えている必要があるので、貼れるかどうか、貼った後に車検に通るかどうかは都度確認が必要だが、透明な遮熱フィルムでも暑さを防ぐ効果はかなり高い。