鉄道災害調査隊が大井川鐵道で初業務---6月23日には鉄道・運輸機構が災害対策基本法の指定公共機関に

大井川鐵道・下泉~田野口間での調査状況。
  • 大井川鐵道・下泉~田野口間での調査状況。
  • 大井川鐵道・川根温泉笹間渡~地名間での調査状況。
  • 大井川鐵道・川根温泉笹間渡~地名間での調査状況。
  • 大井川鐵道へ調査報告書を渡す「手交」の様子。調査隊の業務はこの時点で終了する。

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は6月23日、内閣総理大臣から同日付けで災害対策基本法に基づく指定公共機関に指定されたと発表した。

鉄道・運輸機構は6月1日、新幹線などの建設ノウハウを活かして自然災害などで被災した鉄軌道路線に対する救援活動や早期復旧をアシストする鉄道災害調査隊(調査隊)の創設を発表しているが、6月19~20日には、2022年9月の台風により家山~千頭間が土砂流入などの被害を受けて長期不通となっている静岡県の大井川鐵道大井川本線へ初めて技術系職員を中心とした11人の調査隊を派遣している。

大井川鐵道・川根温泉笹間渡~地名間での調査状況。大井川鐵道・川根温泉笹間渡~地名間での調査状況。

調査隊の業務は、被害状況を徒歩により把握し、必要な追加調査や復旧方法などを技術的に助言。最終的に調査結果や技術的所見を取りまとめた調査報告書を鉄道事業者へ手渡す「手交」を行なうとされているが、これは平時において防災業務計画を作成し、緊急時に応急措置を行なうこととされている災害対策基本法に基づく指定公共機関の業務と密接に関連しており、今回の指定に至った。

大井川鐵道・川根温泉笹間渡~地名間での調査状況。大井川鐵道・川根温泉笹間渡~地名間での調査状況。

鉄道・運輸機構では「今後も鉄道の整備に要する土木・軌道・建築・機械・電気等の各分野の専門的な知見を活かし、鉄道事業者等が行う現地での調査等について支援してまいります」としており、関係機関と連携して災害復旧支援に取り組んでいくという。

大井川鐵道へ調査報告書を渡す「手交」の様子。調査隊の業務はこの時点で終了する。大井川鐵道へ調査報告書を渡す「手交」の様子。調査隊の業務はこの時点で終了する。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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