BMW、新型電動スクーター『CE 04』の警察仕様公開…航続130km

警察向け車両で90年以上のノウハウ

0~50km/h加速2.6秒で最高速は120km/h

自動車のシステムをベースにした充電技術

10.25インチのカラーディスプレイ

警察向けの特別オプション

BMW CE 04 の警察仕様車
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BMWの二輪部門のBMWモトラッド(BMW Motorrad)は10月19日、フランス・パリで開幕した「Milipol (欧州国土安全保障カンファレンス)2021」において、新型電動スクーターのBMW『CE 04』の警察仕様車を初公開した。

警察向け車両で90年以上のノウハウ

BMWモトラッドは2020年11月、『デフィニションCE 04』を発表した。デフィニション CE 04は、排ガスを出さない100%電動のスクーターの提案だった。新たな都市の移動とコミュニケーションの手段を定義することを目指しており、ライダーとバイクがコネクトするスタイルも提案していた。その市販バージョンが、CE 04となる。

BMWモトラッドは90年以上にわたり、警察などの当局に車両を納入してきた。車両の生産だけでなく、警察のニーズに合った部品も開発している。

1970年以来、16万台を超えるBMWのモーターサイクルが、世界150か国以上の関連機関に納入されてきた。2019年には31か国の公益法人を含めて、世界中で2400台以上の車両が納入され、そのうち235台はドイツ本国だった。

0~50km/h加速2.6秒で最高速は120km/h

BMW CE 04では、バッテリーと後輪の間のフレームに永久磁石電気モーターを取り付けている。最大出力41hpの強力な水冷式モーターを搭載し、0~50km/h加速2.6秒の性能を持つ。BMWモトラッドによると、都市部での警察の活動に最適という。

BMW CE 04は、最高速120km/hの性能を発揮する。市街地だけでなく、幹線道路や高速道路でも流れに乗って走行できるという。

蓄電容量8.9kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。1回の充電での航続は、最大でおよそ130kmとした。これにより、日常的に都市での信頼性の高いセロエミッションライディングを可能にするという。

自動車のシステムをベースにした充電技術

自動車のシステムをベースにした充電技術を採用する。リチウムイオンバッテリーは、通常のソケット、ウォールボックス、公共の充電ステーションで充電できる。バッテリー残量がゼロの場合、出力2.3kWチャージャーで充電時間は約4時間20分。出力6.9kWの急速充電器を利用すれば、バッテリーは約1時間40分で充電できる。

急速充電器を使用すると、バッテリー残量が20%の場合、バッテリーを80%まで充電するのに必要な時間は約45分。市場に応じて、出力2.3kWの充電ケーブルが標準装備される。

ウォールボックスや公共の充電ステーションで急速充電するには、モード3の充電ケーブルが必要。 BMWの四輪車と同じように、BMW CE 04でもBMWの充電ソリューションを利用できる。外出先や職場などでの充電用にカスタマイズされた複数のプログラムを利用することが可能だ。

10.25インチのカラーディスプレイ

フローティングデザインのシートを装備する。照明ユニットには、最新のLEDテクノロジーを導入した。フロントには、ハイビームとロービーム用のヘッドランプを装着。 LEDテクノロジーを採用したテールライトに加えて、LEDウインカーも装備した。オプションの「アダプティブターニングライトヘッドライトプロ」は、コーナリング時の視認性がさらに向上し、夜間のライディングがさらに安全になるという。

マップナビゲーションとコネクティビティを統合した10.25インチTFTカラーディスプレイを標準装備している。スクーターセグメントでトップの視認性、明確なメニューナビゲーション、操作コンセプトを追求する。新開発の10.25インチのカラーディスプレイでは、初めてインストルメントクラスターにナビゲーションマップを表示できるようになった。

「ECO」、「Rain」、「Road」の3種類のライディングモードを標準装備。「ダイナミック」ライディングモードもオプションで選択でき、電動スクーターをさらに速いペースで加速させることができる。

警察向けの特別オプション

BMW CE 04には、フロントに120/70R15 67H、リアに160/60R15 56Hサイズのタイヤを装着した。最新世代のABSを採用する。ブレーキは、フロントがツインディスク、リアがシングルディスク。オプションの「ABSPro」は、バンキングセンサーにより、カーブでのブレーキングも制御する。

警察向けの特別オプションとして、前面のLED点滅ライトとリアのLEDビーコン、サイレン、追加のライトやサイレンをコントロールするためのスイッチが用意される。

なお、通常の市販車と同様に、警察向け車両もドイツ・ベルリンのBMWモトラッド工場で組み立てられる。BMWモトラッドは、警察向け車両も量産プロセスに統合されている、としている。
これからどうなる? EV/PHEV……

《森脇稔》

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